年が開けましたね、今年はぜひ良い年にしたいものですね。
さて、前回の記事から引き続きますが、早速立体写真を取ってみましょう。どのようにすれば良いと思いますか。その前にどうして我々は立体を認識することができるのでしょうか?そのメカニズムはどうなっているのでしょうか?そう考えれば答えは自然に得ることが出来ます。
それは、私たちは右目と左目の二つの目で物や景色を見ているからなんです。ある物を眺めた時右目と左目ではわずかですが写り方に差が出てきます。これは専門用語で言うと『視差』というものがあるからです。このすこしずつ違った画像が脳に送られ、そこで複雑な画像処理(演算?)が行われ、脳が立体を認識することができるのです。
ということは左目の位置で写真を撮り、右目の位置で写真を撮りそれぞれの写真を、左目と右目に見せてやればよいのではないかということが考えつきますね。実際そのとおりなんです。そうしてそのような3Dカメラも発売されています(富士フィルムからです)。
でももっと手軽に撮る方法があります。それは1台のカメラで位置をずらして撮影すればよいということです。ただしこのやり方では3つの注意項目がありますので承知してください。
(1)立体写真は同時性が求められます。したがって動きのある被写体はこの方法では撮ることが出来ません。建物とか置物、絵画でいうところの静物画ということになります。
(2)これは詳しい説明がなくてもご理解いただけると思いますが、出来るだけ水平にブレないように位置をずらすということです。
(3)撮る順番ですが、左目用から右目用というように統一してください。どちらから撮ってもよさそうですが、3D写真の常識(?)としてこのようになっています。理由はおいおい分かってくると思います。
それでは早速、立体写真にチャレンジしてみましょう。写した写真は左側から左目、右目とようになるように並べて配置してみてください。その場合、その2枚の画像の中心の距離は大体、両目の幅か少し狭いくらいが見やすいでしょう。それに合わせて画像のサイズも調整してください。――どうでしょうか? 自分の写した写真を立体で見ることは感動ものですよ。
今回の写真は北見駅です。雪が無いのはこの写真が昨年の11月2日に撮ったものだからです。画像が小さくて少し見辛いかもしれませんがひとつ気づいたことがありませんか? 遠近感が強調されて箱庭のように見えますね。当初私は何の知識ももたず思いつきだけで撮っていました。このときは一歩身体をずらして撮っていたんですね。
次回は、このことについて触れます。つまり、どのくらいの位置をずらせて撮れば<より良く見えるのだろうか>ということです。